ちょっと立ち止まって見つけた小さな幸せ
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 今月新刊の『一鬼夜行』を読みました。 最近流行りの怪奇小説。 人付き合いに不器用な人間と百鬼夜行とはぐれた迷子の鬼の凸凹コンビ。 裏切り・憎悪・信頼・友情――。 たった一ヶ月間の同居生活中に巻き起こる数々の怪奇事件を通して描かれる人情妖怪譚。 まぁ良くあるネタですが、文章は作者独特のテンポと雰囲気のある作品です。 キャラクターがわりと多いものの書き分けがされていてほのぼのとしたストーリーと言葉の掛け合いに味がある。 しかし個人的には「もうちょっと!」という感じでした。 まずストーリーの構成上読みづらい箇所がありました。故意的にやってると思われますが、作品全体を通したときにその流れが効果的かというとそうとも言い切れないと思います。あと文章の方で回想の入り方が唐突でわかりづらい箇所が数ヵ所。 個人的に致命的だと感じたのは、人情モノなのにキャラクターに感情移入ができなかったというところ。キャラクターのかき分けは確かにされていますが、心理描写であったり各キャラクターの考え方であったりという部分がどうにもぎこちなく感じてしまい、最後まで感情移入することが出来ませんでした。 内容的には故意にそうしてるようには思えないですし、せめて主人公2人のどちらかに感情移入ができたらもう少し作品を深くとらえることが出来たのかなと思います。 3人称では書かれていますが視点が結構動くのが感情移入できなかった理由なのではないでしょうか? せめて片方1人に絞ってくれたらもっとじーんと心にしみる作品になったと思います。 ラストシーンとかもわりと好きなのですが、どうも完全にガラス越しに観てる感覚が強いのがもったいないと感じざるを得ない作品でした。 ただこの作品作者のデビュー作ということなので、それを思うとこの先を期待できるものを感じます。 あさのあつこさんもおっしゃっていますが、どう化けるかが楽しみな作者ですね。 次回作に期待! 『花とゆめ』で連載している(現在休載中)「闇の末裔」の新刊がなんと今更でるらしいです(笑) ロバート・ラングドン教授が大好きです(何) |
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あずま
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女性
誕生日:
1987/07/04
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妄想族
趣味:
散歩・映画鑑賞・音楽鑑賞・カラオケ
自己紹介:
夢は作家。
好きなものはラーメンズ! 最近では舞台の脚本、コントなどにも関心があります。 とりあえずラーメンズがあれば生きていけます。
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